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執筆者の写真西川克之

アルプス(1)ブライトホルンハーフトラバース

【年月日】2023年8月15日(火)~ 25日(金)

【山域、山名】ヨーロッパアルプス ヴァリスアルプス ブライトホルン

【形態】アルパインクライミング

【メンバー】 西川と現地山岳ガイド

【報告者】西川


8/15(火) 雨 出国

 19時前に家を出発して羽田空港第三ターミナルより出国した。ガイドの支払いはスイスフラン現金なので羽田で両替しようとしたが、3社とも10フラン札しか扱っていないので断念した。しかし。


8/16(水) 羽田=>ドバイ=>ジュネーブ=>フィスプ Visp =>ザース・フェー Saas-Fee

 エミレーツ航空313便で羽田00:05発、ドバイ乗り換え。ドバイ空港は巨大でターミナル間の移動に時間を要する。1時間では厳しいだろう。089便でジュネーブ着。空港で両替すると衝撃の191円/1フラン! 列車でフィスプ着、ポストバスに乗り18時過ぎザース・フェーに着いた。4000m8座が見える絶景バス・ターミナルだ。そこから歩8分のホテルクリスチャニア泊。

 ザース・フェーバスターミナル


8/17(木) 曇のち雨

 天気もあまりよくなく近辺を歩いたのみ。


8/18(金) 快晴 ブライトホルン中央峰 ~西峰 ハーフトラバース

 ガイド レナート Renatoの車でザース・フェーを5時発、ツェルマット Zermatt に着いた。普通は手前のテッシュ Täschで車から電車に乗り換えるのだが、ライセンスがあればツェルマットまで行ける。しかしライセンスを取るより駐車場の確保の方が難しいそうだ。駐車場はツェルマットの入り口でロープウェイ乗り場は村の奥、かなり距離があると思えば自転車で行くのだった。

 ロープウェイは中間駅のトロックナーシュテークTrockener Stegまでしか動かないという話だったが、しばらく待って結局は乗れた。マッターホルン・グレーシャーパラダイスのロープウェイ駅から外の氷河上に出て少し先のプラトーで準備・アンザイレンして出発。ルートはブライトホルン一般ルートではなくハーフトラバース、中央峰の向こう側まで氷河をトラバースしてから、アイゼンを付け雪の急斜面を登り稜線の鞍部に出て、アイゼン・グローブを外しクライミング開始、稜線を縦走して戻ってくる。マッターホルンの事前テストにも使われるルートだが、岩は凹凸が少なくヘルンリ稜より難しそうで、かなりのクライミングになる。確保のための人工物はない。両側は切れ落ちていて非常に高度感があり、いくつもの岩峰を登ったり、トラバースしたりで中央峰手前の雪面に着く。ここで休止、後は易しい雪のルートを中央峰から西峰へとたどる。ブライトホルン西峰は今回で四回目の登頂、岩・雪・スキーで行ったことになる。快晴で展望はよくツェルマット周辺の山々はもちろんグランパラディゾまでも見える。

 雪の一般ルートを下山し、マッターホルン・グレーシャーパラダイスからツェルマットへ下り、車でザース・フェーまで戻ってきた。

【コースタイム】

マッターホルン・グレーシャーパラダイス Matterhorn Glacier Paradise の少し先のプラトー 3780m 7:24 -> ブライトホルン Breithorn 中央峰の東側の鞍部 4020m 9:05 ->ブライトホルン中央峰 4159m の手前 4140m 11:16/11:30 ->ブライトホルン西峰 4164m 11:40/11:45 -> マッターホルン・グレーシャーパラダイス 12:52


 ブライトホルンハーフトラバース ルート図 反時計回りに行った


 ブライトホルン中央峰取付き点




ブライトホルン中央峰の登り



















 先行パーティー


















 ガイドのレナート

















 



背後を振り返る 右の人影が見える斜面のトレースから登ってきた。



 

















ピークを越えると次のピークが見えてくる




































ブライトホルン西峰 背景は左モンテ・ローザ連峰、右カストール

















ブライトホルン西峰 背景はマッターホルン
















(2)モンテモロに続く

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