2022.2.19(土) 「只見から浅草岳」
◾️メンバー L岩 毅、川島、ciaohiroshi、上原
◾️タイム ---シール登行、〜〜滑降
入叶津440---550国道289号電信柱#87---715小三本沢---800安沢出合---900安沢のコル---1040浅草岳山頂1100~~1130小三本沢標高760m点1150---~~1230小三本沢---~~1300国道289号電信柱#87~~1350入叶津
◾️天気 曇のち晴
◾️記録
私は、山スキールート212等の、様々な山スキールートガイドに「載っていない」、また、ヤマレコにもYAMAPにも記録の「無い」ルートに挑むのを至上としている。まあ、現代、厳密には、世界中どこを探してもそんなルートは無く、ルートガイドには「ほとんど」載っていないとか、記録が「少ない」とか、「日本人には知られていない」とか、になるのだが。。
この「只見から浅草岳」も、そんな山スキールートの一つである。
ただ、このルートもタネ本はある。このルートは、「日本スキーツアールート集、1994.2.20、山と渓谷社」の98頁を、少しアレンジしたルートである。でも、ほとんど登られてはいない、いつもノートラックが期待できるルートである。
私が、ここを狙うは今回で3回目。うち、今回も含めて2回登頂。いつも慎重というか、すぐ弱気になる私にしてはずいぶんと高い確率である。1回目は1995.3.26、今はもう退会されたTさん(女性)、Yさん(男性)と行く。天気悪く標高1370m付近で断念している。2回目は2006.2.19、奇しくも丁度16年前の同じ日である。この時は単独、かつ、途中で幕営して登頂。今回は始めて入叶津から日帰りで登頂滑降できた。
朝4時すぎに只見の宿「旅館みな川」を出発。除雪はすでに終わっていて順調に入叶津の国道289号除雪終了点に到着。
4時40分ヘッデンスタートする。最初は天気予報と異なりどんよりとした曇り、かつ、意外とラッセルが深い、先行き微妙な感じであった。16年前と異なり大きくて結構長いスノーシェードが4つもあり、これは助かった。16年前に幕営した電信柱#87に5時50分到着(電信柱#確認出来ずGPSで確認)。16年前はここを7時出発だったので1時間強先行である。
ここから国道289号を離れて本格的な林間登行である。天気は相変わらず良くない。ともかくポイントポイントをきっちりおさえて前に進む。
小三本沢を超えて、安沢が見えてきたあたりで、上原さんが「おっ」と叫ぶ。熊が出たのではない、一気に雲がとれて、真っ青な青空が出たのである。時間も未だ7時すぎ。一気に気分が晴れるのである。安沢出合はもうデブリの跡。見上げると、雪崩が起きそうな急斜面だらけ。まだ朝8時で良かった、やはりヘッデンスタートは正しいようだ。休まず安沢をつめていく。
朝9時、安沢のコルに着く。なかなか良いスピードだ。天候も回復、雲海の向こうにはピラミダルな会津磐梯山、そして、前方には神々しいほどに輝く浅草岳山頂を見えてくる。
こうなると拍車がかかる。スピードが上がる。10時40分浅草岳山頂到着。16年前より2時間も早い。もちろん誰もいない。
そして、頂上からは大絶景。守門はもちろん、飯豊連峰、日光白根、越後や谷川の峰々、そして遠く佐渡の白い峰まで見える。川島さんの計らいでザックの上にカメラを置き4人全員記念写真。
山頂に20分ほど滞在したのち、ノートラックの広い広い大斜面を滑降。4人のシュプールが刻まれていく。ウインドクラストもなく楽しいダウンヒルである。標高1400m、樹林限界からは、さらに素晴らしいパウダースノーである。これぞ至福の時、最高である。
安沢を慎重に滑り、安沢出合はとっとと滑り抜け、小三本沢標高760m付近で休憩。ここまで標高差830mを30分で滑降した。
20分ほど休んでシールをつける。このあと、もう2回シール脱着があるが、今日はどこまで下っても雪質が良いので、あまり、それも苦にならない。静かな森の楽しいツリーランである。予定よりかなり早く入叶津の除雪終了点に13時50分到着した。
今日は雪質良し、景色良し、ルートファインディングもバッチリ、そして滑りも快適、会心の山スキーとなった。
宿の女将さんに、佐渡が見えたと話したら、「浅草岳から佐渡が見えるとは聞いてはいたのですが、本当に見えたですか?素晴らしいですね!」と。夕食時にその写真をお見せした。
Comments